広島の土砂災害に寄せて

1999年6月29日、
広島の歴史に残る記録的な土砂災害で、
私の家族も、家を失いました。

幸運にもその時間、家族みんな出かけていて、肉体的な被害はなかったけど、
山から流れてきた土砂や流木に、膝まで埋まった庭から、何とか窓を開けて、家に入り、
やはり、泥に埋まった部屋を見て…、

一体、その後の処理を、どうしたらいいのか、

泥の中に浮き出た、キッチンのテーブルに腰掛けて、
しばらくボー然としたのを、今でも生々しく覚えています。

「途方に暮れる」とは、こういうことを言うのだなあと、そんなことを思ったりしました。

道路や家があったはずの場所が、濁流となり、
見慣れた景色が、あっという間に激変した驚き…、

日々の暑さで、次第に腐っていく泥の酷い匂い…、

避難所の人いきれと、息苦しさ…、

苦しい中で知る、人の優しさと冷たさ…。

私たちは、幸いにも、母の友人が空き家にしていた家を、提供してくださり、
割と早い時期に、仮住まいの場所を見つけることができましたが、

泥まみれの家の片付けと、それでも続く会社勤めと…、

あの暑い夏の、疲れ果てた苦しさは、忘れることができません。


あれから15年たって、再び繰り返されてしまった、広島の土砂災害…、

亡くなった方々は、もちろんお気の毒です。

でも、命があっても、家や車が土砂被害に合われた方々が、これから直面する現実も、相当に苦しいもののはず…。

どうか一人でも多くの被災者の方が、一日も早く、少しでも快適な場所に落ち着かれますように…、

行政や保険会社の対応が、一人一人の被災者の方へ、迅速かつ親身に届きますように…、

そして、この夏の暑さが、少しでも早く和らぎますように…、

心から、祈ります。


土砂に埋もれた我が家を見た瞬間のショックは、今も忘れられません。

あの時味わった、たくさんの人の優しさへの、感謝の気持ちと同時に、

人の冷たさへの、恨みつらみも、正直忘れているとは言えません。

今回に限らず、各地で起きる自然災害の映像をテレビで見るたびに、
当事者の方々の気持ちを思い、胸が締め付けられるようです。


それでも私たち家族は今、あの大きな出来事を、色々と大切なことを教えて頂いた貴重な経験として、自分たちの身につけ、
きっと、災害に遭う前よりも豊かな心で、それぞれ暮らしています…^^。


私たち動物は、大自然の懐を借りて、暮らしているのですね…。

大自然が先にあり、その中で思考錯誤しながら生き延びていくのが、人間なんですね…。


時に過酷な試練を与える大自然の中で、順々に痛みを味わう人々に心を寄せ、
みんなで優しく励まし合いながら、これからも、しなやかに生きていきたいです。


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